てれ

ドラゴンロードのてれのレビュー・感想・評価

ドラゴンロード(1982年製作の映画)
4.0
結論から言うととっても楽しかったし好きな映画だった!
確かに、ほとばしる情熱だけで押し切ってる感があるので潔いと取るかまとまりがないと取るかで好みは分かれそう。

色々要素を詰め込んでるが、話のベースとなるのは血気盛んな青年ドラゴンとガウの熱い友情。激しい喧嘩からのほっこりした仲直り、その後はまたバカなことして笑い合ってる2人の姿は眩しいくらいに「青春」を体現していて尊いとさえ感じる(いたって真面目に書いてますよ)

勉学嫌いでボンボンなドラゴンがスポーツ大会では一番になってやる!と奮起する泥臭さ。いいですね、若いって。高校生の私でも憧れるわ。

ドラゴンとガウが中盤から国宝を売り飛ばす悪党の計画に巻き込まれてしまうなど「酔拳2」とリンクするところもあるし、悪党との戦闘シーンも野外ではない閉鎖的な場所で行われるからハラハラして面白い。もちろん予測不能なスタントも。

興行的に振るわなかったとあり評価もそこそこだが、前作「ヤングマスター」で脱カンフー映画宣言をし、次回作「プロジェクトA」はカンフーを使わないアクション映画なので、これらの間に入る「ドラゴンロード」は仲立ち的な意味で大きな役割を果たしていると思う。だから、当時のジャッキーにはこの作品を撮る必要があったはずで他にはない価値があると私は断言したい。

というか私がここまでドラゴンロードを推せるのは、ドラゴン演じるジャッキーとガウ演じるマースのリアルでの関係性を知っているからこそなのかも。スタントマン時代に出会いそれ以来の交友関係のある彼らが、映画の中でも親友ってそりゃもう感慨深いですよ。

私の中の〈ベスト・オブ・青春映画〉はドラゴンロードです!
てれ

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