ぎょうざかしゅうまいか

ダンサー・イン・ザ・ダークのぎょうざかしゅうまいかのレビュー・感想・評価

4.5
「見たことのないミュージカル」

◆あらすじ
1960年代
チェコからの移民セルマは、アメリカの田舎町で息子ジーンと2人で暮らしている。隣人の好意でトレーラーハウスを格安で貸してもらい住まわせてもらっていた。
視力が悪く貧しい生活だが、隣人や仕事仲間、大好きなミュージカルを支えにつつましく生活していた。
セルマには目標があり、そのために節約し資金をためていたが、予想もしない出来事が起こり、、、

◆感想
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セルマの生き甲斐と人柄が魅力的
その人柄からか、たくさんの交友がある
だが、なぜか序盤から重苦しい

内容は全く知らずに視聴したが
鬱映画として有名とは知っていたから、
心が重く感じたのか?


セルマの抱える秘密は非常に難しい
息子のためにまさに身を削って働く

結末を考えると胸が痛んだ

が想定よりも遥かに、、、、、、、

ミュージカルのイメージは
辛いことがあっても逆境に負けず
希望を持って生きていく
頑張って幸せをつかみとる
といった
前向きなイメージがあった。

がそのイメージががらりと変わった
こんなミュージカルもあるのかと
目からウロコ
今までにこんなミュージカルみたことない

というか
こんなにも
心が重くなり続ける映画はない

理不尽極まりない

感想を上手くまとめられないほどの衝撃作であった。

ハッピーな映画が好きな人には絶対に向かない。万人受けしない映画なのは見て納得である。

メンタルが弱っている時には、よりダークな感情になるかもしれないので、気持ちに浮き沈みがある人は元気な時、または昼間に見た方がよいだろう。

人の心情を描いた作品が好きな人、特に負の側面を描いたものを視聴できる人にはぜひ見てほしい作品。
個人的には、理不尽さや生きづらさを抱える人を鼓舞するようにも感じ取れた。

また、華やかなミュージカルとは違い、演出がかなり独特である。そこも好き嫌いが分かれるかもしれない。

ただ、セルマの歌声は心の声が響き、引き込まれる。特にラストは圧巻であり、かなりのインパクトがある。

幸せのありかた
道徳、障害、友人
理不尽さ、生きづらさ、
罪とは
様々なことを考えさせられるまさに傑作映画

2024.15作目