edi

悪い種子(たね)のediのレビュー・感想・評価

悪い種子(たね)(1956年製作の映画)
4.0
天使のような、かわいい8歳の少女。

両親にも、周りの人たちにも愛されて、何不自由なく暮らしているが、同級生の男の子が死亡し、娘の挙動がおかしいと感じた母親は、娘が男の子の死に関わっているのではないかと疑う。

一旦疑いの目で見るようになると、娘の無邪気な仕草も恐ろしいものに見えてくるのだった。


この娘役の子が、かわいらしい上に演技も上手で、つまり、演技をしている演技を上手くやっているのだ。

もうほんとにサイコパスの女の子になりきっていて、普段はどんなんだろ、大丈夫なのかと、余計な心配をしてしまう。

人を殺すシーンなどは全く無いのだが、それでも怖さは伝わってきた。

最期に、この結末を人に言わないようにとクレジットが出るので、もちろん詳しくは言わないが、かなり衝撃的な内容だった。


※本編終了後、内容とは関係ないのですが、観ている人を変な気持ちにさせるものが付け加えられています。

それを知りたくない人は、以下は見ないでください。





















少女による連続殺人の内容なのに、本編が終わった後、出演者が満面の笑みでカーテンコールしたり、謎のお仕置きシーンがあったりで、違和感が半端なかった。

もともと舞台で公演していた名残なのか、どういうつもりでこんなものを入れたのだろう。

殺された人がニコニコしながら出てくるし、お尻ぺんぺんで済まされるような場合ではないぞと思っていたら、当時アメリカでヘイズ・コードという自主規制条項があり、そのためにこんなものを付け加えたらしい。

取って付けたようなとはこのことだろう。無理やりにも程がある。
edi

edi