芋けんぴ

第十七捕虜収容所の芋けんぴのレビュー・感想・評価

第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)
4.0
この映画が好きすぎて、以後どんな第二次大戦映画を観ても、キャラがドイツ軍に捕まったりすると「こいつもあそこに送られたのかなぁ」と妄想してしまう癖がついてしまった。「ダンケルク」のトム・ハーディとかイギリス軍だから、本作の収容所には送られないだろうけど、やっぱりトムがあの房にいたらー、とか考えるとニヤニヤが止まらなくなる。

個人的にワイルダーの最高傑作と思う。そりゃ「サンセット大通り」も「アパートの鍵貸します」も「情婦」もド傑作だし、「地獄の英雄」はすべてのマスコミ関係の会社の入社式で見せるべき名作と信じて疑わないけど、一緒に歌って踊って騒いで、クライマックスの解決編の輪に加わりたくなるのは本作だけ!

捕虜収容所もので「あそこに入りたい」なんて思わせる映画が他にあるだろうか。

ノリが修学旅行の大部屋で教師に気づかれないよう遊び倒す男子高校生のそれにしか見えなくて、もう愛おしくてたまらん!

ラストのアニマルの「針金切りが欲しかっただけだろ」てセリフの不器用な感じとか最高。バカな男っていいね。
芋けんぴ

芋けんぴ