ベビーパウダー山崎

ローズ家の戦争のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ローズ家の戦争(1989年製作の映画)
3.0
『ロマンシング・ストーン』での愛くるしいコンビが壊れた夫婦を演じている。もちろん続編ではないけど、あれだけ燃えるような恋をして一緒になっても長年連れ添えば飽きがきてダメになるという皮肉。他に好きな人が出来たとか別れに繋がるような決定打がなく、ただ一緒にいたくない、たんに相手に冷めてしまったという感情がとてもリアル。ダニー・デヴィートの悪趣味過ぎる演出、いつもは勝手に空回りして不快なだけだが本作は「ホラー」としての展開(終盤)でその濃い目のブラックさが珍しくハマっている。デヴィートが『スミス夫人』を撮りたかったのかどうかは分からないが、大抵のジャンル映画(のシチュエーション)はすでにヒッチコックが旗を立てている。