ウォーターライブラリー

パルプ・フィクションのウォーターライブラリーのネタバレレビュー・内容・結末

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

この映画の多くのシーンで暴力と殺人、それを象徴する血液や武器が登場することが多い中で、なぜ最後はサミュエル・L・ジャクソンが強盗を生かし逃がしたところで終わるのか。
これは、対比的に浮かび上がる生ということへの讃歌であったように思う。和解することなどありえないと思われたギャングのボスと裏切者のレスラーの和解。麻薬中毒から生き返った、ボスの愛人。辛くも命拾いしてしまった人々の、首の皮一枚つながって生き残ったその瞬間が、命を落とした人間たちの死ぬ瞬間と対比されることによって、生きていることの輝きが見出される。