映画大好きザウルスくん

ザ・サバイバーの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ザ・サバイバー(1996年製作の映画)
3.3
不死身の森の精霊チャック・ノリスが熊・狼・鷲に変身しながら悪徳森林開発業者と闘う!子ども向けのファンタジー映画にチャックが出演しているのも驚きだし、まさかそれを観た自分が心温まる気分になるとは想像もしていませんでした…笑

『デルタ・フォース2』(1990)などの作品で今まで通りの無双アクションを連発していたチャックでしたが、その後1993年より活躍の場をテレビに移し大ヒットドラマ『炎のテキサス・レンジャー』シリーズの主演を務めることによってアメリカ本国での人気を不動のものにします。その頃、これまでチャック主演のアクション映画を量産してきたキャノン・フィルムズが倒産したこともあり、本作が作られた1996年頃のチャックはこれまでとは違った作品への製作意欲が高まっていたのではないかと思われます。現在の日本では観るのが困難なため詳しいことは分からないのですが、本作への助走として『サイドキックス』(1992)では子どもとの交流を描き、『ヘルバウンド』(1993)では超常現象を武器にするデビルと対決し、『トップ・ドッグ』(1995)では犬と協力してテロリストと闘う様を描いていたようなので、それらの子ども・超常現象・動物といった要素が掛け合わされて本作のような異色作が出来上がったのかなぁ…なんて予想しています!

という訳で本作なのですが基本的に主役は子ども達で、チャックは彼らが困った時に突如現れる助っ人ポジションです。しかしその登場の仕方がカッコよくて、遠くから迫り来る鷹がいつの間にかライダーキックの体勢を取っているチャックに変わっていて、悪党に強烈なキックを喰らわせるんです!それからの格闘も空手殺法を駆使したキレッキレの動きを見せてくれて、特に跳び後ろ回し蹴り(プロレスのローリング・ソバット)がめちゃくちゃカッコいい!ただでさえ超常的な強さのチャックが動物にも変身できるんだから、そりゃいつも以上に圧巻の無双を見せてくれる訳ですよね!終盤は子ども達もかなり大活躍していたし、助っ人ポジションのはずのチャックの見せ場も思ったより多くて何より!チェーンソーを素手で止める伝説の名シーンも生まれています🪵✨

ラスボスへの説教も丁寧で死人は1人も出ず、事件解決後のチャックの去り際もどこか温かい!粗削りな部分は沢山あったものの、チャックのいつもとは違った魅力を垣間見れる良作だと思います🥳