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お葬式のmareのレビュー・感想・評価

お葬式(1984年製作の映画)
3.5
お葬式というと儀式的に故人をあの世へと送り出し慣れない空気感と堅苦しい雰囲気を想像しがちだが、この作品は忠実なお葬式を描くとともに段取りにあたふたする夫婦のやり取りや正座で足が痺れて転ぶシーンなどユーモアたっぷりな人間ドラマが見えて面白い。葬式の教則ビデオで勉強するシーンがあるが長い挨拶の言葉を諦めてしまう宮本信子のサバサバ感などいかにも性格が表れて笑える。棺の横での宴会の席で、賑やかな方がおじいちゃんも喜ぶと明るく振る舞ったり好きな歌を歌ったりしんみりとしたムードである必要は決してなくじんわりと胸に広がる人間味を感じられた。
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