アレックスbuono

これがロシヤだ/カメラを持った男のアレックスbuonoのレビュー・感想・評価

3.0
編集のキレの良さが尋常で無かった。多重露光やストップモーションなど様々な編集技術が用いられていた。走る車中の人物を撮影するために、並走する車に立ってカメラを構える様はもはやスタントシーンのようで面白い。
ロシアの日常の切り抜きをまとめたモンタージュだが、同時にカメラを担ぐカメラマンやフィルム編集作業のショットも並べられており、この当時のロシアの映画産業の強さを強調する意図があったのかもしれない。ロシアの日常に紛れた映画制作のドキュメントを並べることでこれらの親和性の表現のようにも感じた。そして優雅な日常の切り抜きは共産社会のプロパガンダか。

監督:ジガ・ヴェルトフ
脚本:ジガ・ヴェルトフ
編集:エルザヴェーダ・スヴィロヴァ
1929年・ソビエト連邦