実は隅々まで意識して鑑賞した事が無かった事に気付いて、改めて視聴。
英国の将校でありながら、アラブ民族独立に尽力した実在の人物E・ロレンスの半生を名匠デビッド・リーン監督が壮大なスケールで描いた大作。ロレンス演じるピーター・オトゥールの透き通る様な青い眼とアラブの純白の衣裳、砂漠の果てしないランドスケープは圧倒的な美しさ。其の中で民族間の価値観の違いや不条理な立場で苦悩するロレンスがただの英雄として描かれない所が素晴らしい。人間のエゴや傲慢さと相反する勇気と希望がリアルに、残酷に表現されて居ました。
其してモーリス・ジャール作曲の名曲のダイナミックさよ…。現代の映画では実現不可能な大作に相応しい圧巻の面白さでした。