タキ

007 スカイフォールのタキのネタバレレビュー・内容・結末

007 スカイフォール(2012年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

なぜかレビュー書いてなかったので再視聴。本作でジェームス・ボンドの過去がチラッと明かされ、Mが殉職し、名前を言ってはいけないあの人(違)が新しいMのポストについた。Qとマネーペニーも世代交代し、ボンドも古株のエージェントいじりをされるお年頃。
今回の悪役はMに複雑な恨みを抱く元MI6のエージェントとあっていつものワールドワイドな国家間の暗躍とは違って、こじんまりとしたパーソナルな物語となった。従来の007シリーズからするとこういうのは物足りないと思う人もいるかもしれないが、私はやさぐれクレイグボンドによく似合う展開だと思うし、なんといってもMをいわゆるボンドガールの位置に据えた製作陣の攻めの姿勢には拍手したい(死んでも誰にも悲しんでもらえなかったセヴリンの立ち位置はかわいそうだった…)
最後の決戦の場スカイフォールで猟場管理人キンケイドとM、ボンドの3人でホームアローンみたいな仕掛けをつくってるところが家族みたいで微笑ましくて好きだった。007を作り上げたMの最期の地がボンドの両親が眠る墓地というのも二人の繋がりを感じられてファンとしては胸アツ。
それにしてもMにはどれほど拗らせた息子たちがいたのか。毎回Mとボンドの疑似親子関係には笑ってたんだけど、その部分をストーリーのど真ん中にもってきて深掘りする製作陣のオタク心のくすぐり方には感心する。シルヴァのMに向ける母親への慕情のようなひとりの女性への恋愛感情のような心中(未遂)シーンはすごくよかった。ボンドより拗らせた人物をブッ込んできて、ボンドを正道(本職)にグイッともどす荒技から残り2作。どう跳ねるかワクワクが止まらない。
最後にオタク目線のお気に入りのシーンをふたつほど。ターゲットを発見しQから渡された指紋認証銃を手にして新しいオモチャを手に入れたヤンチャ坊主みたいな風情で笑うボンド。ターゲットを死なせてしまい、残されたスーツケースをヤンキー座りで漁るボンド。クレイグボンド大好き勢に伝われ…!
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