ぬーたん

刑事ジョン・ブック/目撃者のぬーたんのレビュー・感想・評価

4.2
昨日は珍しく夕食後に映画。
中盤に入ってそろそろお茶にするかなとキッチンでカフェオレを作ってる時に、何だか体がフラフラする。
と思ったら地震!
9月は余震でこれが本震か~!と一瞬焦った。前のより揺れた気がしたから。
ニュース見たら、我が家の地域は札幌市内で一番揺れて震度5弱だった。
忘れた頃にやって来る‥ヤツは。
夜だし停電したら困るからと、懐中電灯にランタン、キャンドルを用意し、風呂水と飲み水を溜め、トイレを済ませたよ。
続きを観る心の余裕がなくおやすみ☆
そんなわけで2日に跨って観た。
と言ってもこの作品、何気に好きなんで4回は観てるかな?
アクションスターのイメージが強く、既にシリーズもので活躍してたハリソン・フォード。
大根と陰口を言われていた彼が、演技力を評価されアカデミー主演男優賞にノミネートされた唯一の作品なのだ!
しかもシリアスもので彼には珍しい恋愛ものでもあり、このハリソンにはちょっと魅かれる!
いまやすっかりシワシワの白髪爺さんだけど、ハリソンは40代、ちょうど働き盛りの渋くかっこいい中年だ。
『目撃者』というタイトル通り、少年が殺人を目撃するシーンから始まる。
サスペンスかアクションかと思いきや、実はその辺りは最初と最後だけで、物語の大部分は、少年とその母の住む、アーミッシュでの生活を描いている、ヒューマンドラマで、恋愛ものなのだ。
お相手はケリー・マクギリス。
大きな目が印象的。他の作品は記憶にないが、綺麗な人だ。
アーミッシュの帽子を脱ぐシーンが良かったなあ。
私生活では2度の結婚・離婚の後、同性婚をしている。
目撃者の少年をルーカス・ハース。
女の子のような可愛い少年で、アーミッシュという雰囲気にマッチしている。
大人になってからは、レオ様とプライベートで親しく、よく一緒にパパラッチされている。
特徴的な顔に長身のダニー・グローヴァーは悪役には見えないが、刑事役はピッタリ。懐かしい。
アーミッシュの中に、あれれ?というお顔が!
ヴィゴ・モーテンセン。今作がデビュー作。
セリフが無くても表情だけで語る所は流石。
この作品、音楽が良いの。
音楽はモーリス・ジャール。
『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバコ』『パリは燃えているか』と快挙にいとまがない。
2人が納屋で踊るシーンは
『ワンダフル・ワールド』でサム・クック。
ぎこちないダンスが微笑ましい。
そして、ハリソンのこんな熱いキスシーンはこれだけ!と言い切れる、素敵なキスシーンに胸がキュン。
駆けよって抱擁、キスとあまりにも恥ずかしいシーンなのに、その秘めていた我慢してきた2人の想いを感じて、涙せずにはいられない。
最高や!
ラストの、ハリソンお得意のアクションシーンでは、何処かで観た光景が。
いやー、びっくり。
『ソウ・ザ・ファイナル』はこれを真似たとしか思えない。
偶然にもダニーは『ソウ』に出ていた。
そしてハリソン大活躍のアクションシーンの終わり。
アーミッシュが集まって来るシーンで、胸アツ。
仲間っていいな。
実際のアーミッシュには今作は評判は悪かったらしい。
本当の姿ではないと。
アーミッシュはそれ以外の人間と恋愛するなんてことは絶対にないそうで。
近年は、若者は離れていってるそうだ。自由、が楽しいものね。
ラストシーンが素晴らしい。
静から動へ。動から静へ。
元々大工だったハリソンの大工仕事が見られるのも良い。
不器用で正義感が強い、情熱的なジョン・ブックを、また好きになったよ。

あぁ、余震がありませんように!
ぬーたん

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