漱石枕流

ウインドトーカーズの漱石枕流のレビュー・感想・評価

ウインドトーカーズ(2002年製作の映画)
3.5
太平洋戦争時、日本軍にことごとく暗号を解読されてきたアメリカ軍は原住民であるナバホ族の言葉を用いて暗号を作った。これを母語とする通信兵に託し、彼らに白人兵を援護につけ、東京空襲の足がかりを作るためサイパン占領に乗り出す——

冒頭にこれが実話であるという旨は示されなかったのだけど、おそらく史実を元にしているのではないかと思う。なので、この設定はとても興味深く感られた。と、同時に原住民を使い捨てにする一面も見られ、そこは不快だった。

ただ、映画そのものは娯楽寄りになっているのかなと思う。特に戦闘シーン。結構長くて映画の半分くらいを占めているし、過酷な一面も描かれているのだけど、あまりリアリティーがない。たとえば、爆発なんか特撮ぽいのだ。

『プライベート・ライアン』も第二次世界大戦を舞台に戦闘シーンを描いていることで話題になった。ああいった作品の後でコレでは、なんだかチープに見えてしまう。

題材がとてもいいだけに、脚本や演出のアラが目立つ。飽きなかったけど、全体的にもうひとつノレなかったのも事実。

[オリジナル音声+日本語字幕]2024/03/23 WOWOWシネマ(2023/09/20録画)
漱石枕流

漱石枕流