漱石枕流

ダーティハリーの漱石枕流のレビュー・感想・評価

ダーティハリー(1971年製作の映画)
3.6
有名なシリーズなので、前から機会があれば・・・と考えていた作品だった。とにかくクリント・イーストウッドが若い! というのが、第一印象。とは言っても公開時の年齢が41歳なのだなぁ。でも、やっぱり若々しい。

ベテラン刑事だけど、型破りな——警察の上層部から見ると身勝手な捜査で犯人を追い詰めていく様がダークヒーローぽくて格好いい。しかもそれがまた、古めかしさを感じないのだ。

特に正式な手順を踏まなかったことで、拘束した容疑者を罪に問えなくなる。
被害者よりも加害者の人権が重視されてしまい、それに捜査が阻まれる——という展開は、コンプライアンス重視のこの現代にも通じるものがある。

50年前以上の映画だけど、リアリティーを持って楽しませてくれた。

それにしても「市民を狙うという犯行予告をもって市長をゆする」というのは恐ろしく大胆な犯行だ。しかもその犯人が「意外とどこにでもいそうな凄みのない青年」というあたりも、これまた真実味を感じさせるのだ。

[オリジナル音声+日本語字幕]2024/01/18 WOWOWシネマ(2023/09/14録画)
漱石枕流

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