オペラ座交響楽団のバイオリン奏者だったエリック・クローダンは、指が動かなくなり解雇された。
困窮したエリックは、自曲を出版社へ売り込みに行くが、担当者と口論となり殺害してしまう。
そのとき、硫酸を浴び人目を憚る顔に…。
それ以来、オペラ座では次々と不可解な事件が起こっていく。
サイレント映画で1925年にロン・チェイニー主演で映画化された『オペラ座の怪人』のリメイク。
第16回アカデミー賞撮影賞、室内装置賞を受賞した作品。
これは1943年に作られた作品で、今流行ってるアンドリュー・ロイド=ウェーバーが作曲した、ミュージカル『THE PHANTOM OF THE OPERA』と基本の話は一緒だが、内容は大幅に違っている。
だから原作やミュージカルの話が好きな方は受け入れられないかもしれませんね。
原作では確か幼少の頃から醜い姿で見世物にされていたが、こちらはヴァイオリニストで、自身が作曲した曲を盗まれたと思い、音楽出版社の社長を手にかけ、顔に酸をかけられて怪物と化すという設定。
しかし、オペラ座、ラウール、クリスティーナ、怪人が出てきて、シャンデリアが落ち、地下に連れて行かれるという主要要素はそろっている。
時間も92分で恋愛に重点はなく、わかりやすい話の展開で違った面白さがあった。
だが原作でヒロインのクリスティーヌに好感が持てませんでしたが、こちらのクリスティーヌにはもっと好感が持てません。
ちゃらんぽらんな三角関係に、男達に愛されまくるヒロイン。
あまりに古典的過ぎて、序盤で早くも吹きます。
あと、演奏している手の動きと音がずれてるのが非常に気になります。
そしてラストがちょっとコメディーっぽくって笑えました。
それがこの悲恋を緩和させる為のスパイスなのか?
ただ、ファントムがなぜクリスティーヌに固執するのかが、こちらでは納得のいく理由がついています。