竜平

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>の竜平のレビュー・感想・評価

3.5
アメリカ西部、モハーヴェ砂漠に建つダイナー兼ガソリンスタンド兼モーテル「バグダッド・カフェ」に集う人々の交流を描く。

今回『ニュー・ディレクターズ・カット』なるバージョンを鑑賞。オリジナル版に未公開カットを加えた完全版の、更に画面比率や色調などを再調整したバージョンなんだとか。バグダッド・カフェを経営する黒人女性とその家族、とそこで暮らす人やそこへ立ち寄る人、とひょんなことからやってくるドイツ人女性。特徴的な性格の持ち主たちによる、なんだか微笑ましい人間模様。思ってることを口にしなかったり、または思いっきり相手にぶつけたり、やり取りの中にあるすれ違いやちょっとした衝突にリアリティーを感じれたりして。人種や国籍の違いから、言い争いや歪み合いの中には偏見とかもあるのかも、なんて勝手に想像もしたり。劇中では楽曲「Calling You」がエモーショナルに響き渡るのと、またカット割が所々でおもしろいのもあり、なんだかずっと見ていられる、眺めていられる、そんな内容。ふくよかなドイツ人女性の裸体の破壊力よ。あと赤ちゃん可愛い。

とにかくほのぼの、で次第に心を通わせていく様にほっこり。今作はというと日本国内では1989年にミニシアターにて公開、そしてミニシアターブームの代表作と言われるまでになったんだとか。この時代のそっち系の映画をもっと見てみたくなった次第。
竜平

竜平