前方後円墳

アンテナの前方後円墳のレビュー・感想・評価

アンテナ(2003年製作の映画)
3.0
脆いカラダが救われる物語。
泥沼以上の家庭環境の中、何気なく生きている主人公がSMの女王との出会いをきっかけにショック療法で自己救済を行う。最後、夜の川に飛び込むシーンは全てを洗い流すきっかけとして、どうしても必要な行為だったのだ。

しかし世の中は残酷で救われないことのほうが多い。それでも生きているからサスペンスなのだ。そしてSMの女王に赦されたのではない、登場人物がそれぞれ彼にとってのキーパーソンとなっているし、赦すも赦さないのも自らの行為によるのだと思う。

加瀬亮のひとりエッチがものすごい。演技ではあるが、完全にスイッチを入れてしまっているというか、切ってしまっているというか、モード変更をしているのだ。