カツマ

ロッキー2のカツマのレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
4.1
その熱き闘志は誰のために。ボクサーとして、一人の男として、ロッキーは再び死闘へと向かっていく。彼は何故闘いへと身を投じるのか、誰のために、何のために闘うのか、その意義をはっきりと示したロッキーシリーズの第2作。前作のラストからスタートし、アポロ・クリードとの再戦までをロッキー自身の心の葛藤と共に描く熱き激闘の次なるページがめくられる。

前作以上に登場人物の人格が掘り下げられており、猛るアポロ、悩めるエイドリアン、辛抱強く支えるミッキー、などなど主要キャラクターの感情同士のぶつかり合いが新たな物語を紡いでいく。それでも一貫しているのはエイドリアンという絶対的な愛の象徴。女神の『勝って!!』の一言でロッキーはどこまでも強くなれる・・!

〜あらすじ〜

イタリアの種馬ことロッキーと、チャンプ、アポロ・クリードとの激闘は15ラウンドの末に、アポロの判定勝ちとなった。この結果に世論は納得せず、勝敗には多くの疑問が投げかけられた。
イカサマの勝者として糾弾されたアポロは、自身のプライドを取り戻すためにロッキーへの再戦を申し込む。
だが、ロッキーには再戦の意思はなかった。愛するエイドリアンと結婚し、ファイトマネーとCM出演料を頼りに新居にマイカーまで購入。彼はもうリングに上がるつもりなどなかったのだ。
それでもアポロの追撃は止まらない。ついにはロッキーを小馬鹿にするような広告を載せるという暴挙に出るのだが・・。

〜見どころと感想〜

基本的には前作のストーリーをそのままビルドアップさせたような作品。にも関わらず、その熱い血潮に、男女の真っ直ぐな愛に、ライバル同士の尽きることのない火花に、込み上げる高揚感は前作で覚えた興奮を更に培養して、こちらの心のど真ん中をズドンと射抜いてくる!

ロッキーという男はそんなに頭の良い男ではないだろう。しかし、愛する女への一途な愛、ただそれだけでチャンプとも対等に闘えるファイターへと変貌する!
今作では名トレーナー、ミッキーによる奇抜なトレーニングがしっかりと描かれており、それぞれのキャラクターへの愛着度がより高まる作りとなっているのだ。

シンプルイズベストの素晴らしさ。ロッキーシリーズはスポ根を素で行くような物語をどこまでも貫いてくれる。1と2をセットで見て、ようやく一度完結したかのような気持ちになれる、熱く燃えるような第2章がここに。

〜あとがき〜

クリード2へ向けての予習シリーズ第2弾ですが、2は初鑑賞でした。ロッキーの一作目が好きならそのまま見れてしまう、王道過ぎる続編ですね。
続いてはアポロが盟友となる3へと進みます。少なくとも4まではしっかり予習してから、クリード2の公開を迎えたいと思っています笑
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