Otun

パリ、テキサスのOtunのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.5
テキサスのパリ。
『ここは、日本のハワイ!』みたいな事ですかね笑。


久しぶりに観た。10数年ぶり。
やっぱ、いい。
ミニシアターブームと言われた80~90年代の映画。やはり、語られる作品だな、と久しぶりに観て思った。


トラヴィスという、四年間誰にも音沙汰なしに放浪してた一人の勝手な男(おっさん)。
その消息を掴んだ彼の家族達との再会からの物語。
止まっていた時間と人と人との距離の埋まり方、縮まり方、新たに進みだす時間の流れが、とにかく秀逸。


再会した勝手な兄を手に余しながらも優しく接する弟。
義兄に対し、人として尊重と、個人的な感情の狭間に揺れる弟嫁。
いつの間にか、すっかり成長していた、息子。
そして、
8㎜の映像と、写真の中だけに存在していた、妻、母。
その、現在。


薄い壁一枚隔ててのあのラストは何度観ても切ない。
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