このレビューはネタバレを含みます
戦後間もないウィーンの親友を訪ねた主人公が、親友の事故死を知ったことから事故死の真相を暴くべく事故に立ち会った第三の男を探すサスペンス。
場面場面にハッとするような構図があり、夜のウィーンや下水道では光と影を使った撮影が美しく、カラーでは出来ないモノクロ映画ならではの雰囲気が素晴らしい。
ストーリーは親友の事故死を主軸に主人公やヒロイン、そして警察の思惑が入り乱れるドラマになっていて飽きが来ない。
特に“第三の男”の正体が分かり話が急展開するあたりからは目が離せないね。
演出も役者の所作に心情を上手く重ねて描いているしいるし、よく考えられているのが分かる。
しかしこのストーリーにあってこの映画のテーマ曲(誰でも聴いたことのある名曲です)は軽いなあw
ラストカットの有名なシーンは、観れば絶対に忘れられないほど印象的。
それぞれの心情が交差するも通じ合わない、何とも言えない悲哀を感じさせます。