ヴェア

ファイト・クラブのヴェアのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.2
単に「暴力を行使したい」のであれば、乱闘でいい。「生の実感をじっくり味わいたいから」1対1なんだろう。
労働に時間を奪われ「暇のない退屈」を「モノ=記号」の消費で埋める空虚。まさしくボードリヤール『消費社会の神話と構造』のような話。
ただ、消費社会は「タイラー」ですらも「記号」にしてしまうのだろう。
現実にうんざりしてタイラーの元に集った者は「タイラー」という「記号的な現実からの解放を導く『記号』」によって集った。「無印良品」が無印を謳いながら、ブランドイメージとして確立しているのと同じ構造。
釈迦の掌の上ってことですよね。
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