ヴェア

フォードvsフェラーリのヴェアのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.4
脚本及び内容は「フォードvsフェラーリ」ではなかった。
むしろ、個人vs組織、レーサーvs経営陣、フォードという組織内部で対立する「競技としてのモータースポーツ」と「興業としてのモータースポーツ」を巡る駆け引きが見事に描写されていた。
主人公たちは、もちろん前者側であるが、その際にもレーサーの感覚、(例えば7000回転の世界では全てがスローに見える等々)など、細部の演出面が凝っており見応えがあった。そのため、レーサーとしての矜恃というか信念というか、ル・マンにかける思いがしっかりと伝わってきた。(むしろフェラーリは彼らの理解者として描かれていたような気すらする)
俳優の演技や表情、演出面でレベルが高く間違いなく名作だと思う。
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