ヴェア

悪人のヴェアのレビュー・感想・評価

悪人(2010年製作の映画)
3.5
何かしらの形で「救い」を求める行為は普遍的なこと。その行いが許されるのかどうかは当人の意識とは違って、世間とか社会とかが「善だ、悪だ」と決めていくのだろう。
全体を通して地方の閉塞感と、そこで暮らしていく人間の陰鬱な感じがマッチしていて良かった。
ただ、「悪人でしかない奴」がちらほら登場したのが気になった。尺の都合もあるのだろうが、そういうキャラクターにも、悪人ゆえの葛藤やそれに至る経緯が描かれて欲しかった。
本作は善悪二元論的な解釈を問い直すのがテーマなはず。
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