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誰も知らないの10000lyfhのレビュー・感想・評価

誰も知らない(2004年製作の映画)
3.0
シングルマザーにネグレクトされた 4人の兄弟姉妹のサヴァイヴァル困窮生活。最年長・明の、学校に行っていれば、小6 から中1 にかけての約 1年間の話のようだ。子供の貧困を、近年の日本で可視化される前に予見しており、コンテンツ、演技、映像が一体となって、とてもリアル。是枝監督の、商業性が低く社会性の高い映画を撮り続けている姿勢には、それなりの資金調達と回収のスキームはあるのだろうが、頭の下がる思い。映画内世界没入レヴェルでは、事情を察しつつも行動せず傍観する、大家やコンビニ店員ら大人たちに怒りを覚えた。映画の外側視点では、「この日常が今後もつれづれと続いていく」に終始するのは、このテーマでは不適切、幸(解決策)であれ不幸(警鐘)であれ、何らかの「次」を見せるのが、映画作家としての役割/責任と感じた。アコギの劇伴(4人が公園で遊ぶ「息抜き」シーンでは良かったが)と、コンビニ店員役で出演もしているタテタカコの挿入歌は、フィットしてない感が強く、いっそ無い方が良い
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