Oto

アメイジング・スパイダーマンのOtoのレビュー・感想・評価

3.6
前シリーズよりダークでシリアスに感じるのは、家族との別離をしっかり描いている一方で、"冴えない主人公"の成長物語としての描写をコンパクトにしているからかな。MCU版もそうだけど、よく毎回新しい切り口でリメイクできるな〜と感心する。

ミッドポイントの早い段階でグウェンにスパイダーマンであることが明かされるから、正体を明かすかどうかという内面の葛藤よりも、警察(=彼女の父)から「個人的な復讐ではなく、善のための行いであることを認めてもらえるか」というミッションにすり替わっている。前シリーズの3のような無鉄砲な危なっかしさをそもそもの人格に組み込むことで、人気によって調子に乗って...という展開を丸々省いているのすごい。

研究所の先進的なデザインは理系ごころをくすぐるし、クレーンで助けてくれるおじさんたちの"誇り高き男"の表情が良すぎて笑ってしまう。グウェンは明らかにトカゲに見つかったような気がしてそこだけ描写がよくわからなかった。クモ糸を綱渡りや振動伝播のために使うアイデアは面白い。
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