このレビューはネタバレを含みます
ヒーローとクズのハイブリッド。
頭ぶっ飛んでる人物を眺めるのって本当に面白い。
特に最後のセリフなんなん?w
「全部を兼ね備えた愛する人よ、
お前に全部任せて悪かったけど大好きだったぜ!抱いてくれ!」
要するにそういうことなんでしょうけど、最後の言葉それかよと、ちょっと苦笑い。
アメリカン・ニューシネマの頃に、西部劇の暗部とか終焉が描かれることが多くなったけど、この時代の映画にして、それに通ずるものがあったね。
根っからの西部劇の人。
開拓史でしか輝けない男。
「新聞社でやっていくぞ!」
嫁が新聞社を大きくして40年も継続させる。
「次は州知事だ!」
嫁、立派な市議会議員になる。
ゼロイチの開拓者とイチジュウヒャクの成長請負人。
ヤンシーが敷いたレールがなければセイブラは輝かなかったと思われ、
セイブラがヤンシーの名前と結果を残していなければ、立派な銅像が立つ前に過去の人になってしまっていただろう。
家庭人としては最低レベルのヤンシーだけど、外野がとやかく言えるような関係ではなかったのでしょうね。
排他的なセイブラが変わっていったのも、在りし日のヤンシーが決定していったことによる影響が大きかったわけですから。
最初のグレートランなる土地取り合戦は、さすがエキストラ5000人使っただけあって画力の凄まじさ!
毎度、これぐらいの時代のスペクタクルを鑑賞するたびに思うけど、CG時代を生きているからこそ、リアルな迫力に興奮しちゃう。
で、旗立てて土地を取り合うという子供の遊びみたいな決め方に驚くというね。
街の成長、ユダヤ人の雑貨商人のサブストーリー、セイブラのマブダチとなったトレイシー夫人の老い方なんかも良かった。
まだ若い時代にヤンシーがトレイシー夫人に向かってしきりに「お若い」と言ってたけど、全然若くねーだろとは思ってた。
嫌味なのかおベっかなのか本当にそう見えていたのか。
セイブラの議員就任パーティの時に、モーゼの先祖が出てきたのはさすがに吹きましたわw
開拓の歴史の中に埋もれた人物(アメリカから見たら英雄)はたくさんいたんだろうなぁ。