KSat

東京公園のKSatのレビュー・感想・評価

東京公園(2011年製作の映画)
4.0
え、なんでこんなに評価低いの!?

アントニオーニがゴールデン枠のラブコメ系の連ドラと出会ったような、青山真治映画。

そもそも公園で写真家(志望)の青年が美女を勝手に撮るところからはじまる上にやたら強い風や変な形のビルが出てくる時点で、もうそれは「欲望」だ。三浦春馬の部屋にちゃんと「欲望」のDVDが置かれているのはちょっとあざといが。

つまりは写真という「可視」的なものに携わる主人公を巡る「可視/不可視」が共存する世界を描いているんだけど、ジャンルが全く定まらない。ノワール映画に見せかけてホラーであり、近親相姦を巡る家族映画であり、しかし口当たりはどこまでもコミカルで軽い。こんなに掴みどころがない映画ってある?

三浦春馬の好青年感、突然家に上がり込んでくる榮倉奈々、可愛いけれど怖い小西真奈美、記憶/被写体の対象でしかないからついに喋らない井川遥など、出てくる人がみんなやけに魅力的だけど癖しかない。

割と序盤で訪れる染谷将太の正体がわかる瞬間と、それ以降ずっと彼にまとわりつく青緑色の光なんかは不気味。

つうか、榮倉奈々可愛すぎだろ。何なん?ていうか、結局この子は生きてるの?
KSat

KSat