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アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学の10000lyfhのレビュー・感想・評価

2.5
断片的なモノローグとコントで構成された、ニューヨークのユダヤ人コミュニティのポートレイト。冒頭はフェリーから見た霧越しの海がウォールストリートにパンして、「家からの手紙」の 12年後の続編であることを暗示、また、コラージュ手法は「一晩中」の継承で、自らのフィルモグラフィから新たなアイディアを得るのも、アケルマンらしい。続く 2人の愛に関するモノローグは、話し手自身の実体験と受け取り観ていたが、以降、複数の 20代らしき女性たちが、ポーランドからホロコーストを逃れアメリカに移民した内容を述べていることから、トータルで約 10名のモノローグは、話し手自身の体験談とは限らないようだ。ナンセンスなコント群は、ひねりの効いたユーモアを独特に感じつつも、ありがち感も(「酒代払え」「ケーキの代わりだ」「ケーキ代払ってないない」「だって食べてない」というウェイターと客の問答は気に入った)。ユダヤコミュニティへの愛は確固。時たま劇伴はチェロソロ、時たまピアノ伴奏つき
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