矢吹

アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学の矢吹のレビュー・感想・評価

3.8
ユダヤ人女性の気を引くための三つの話題。
食べ物、家族、哲学。
わかるんだけど、
僕の知ってるアメリカではなくて、
これもアメリカの一面であるってことですよね。とても大切な、移民についての歴史の一つだともして。僕はアメリカを知れるだけ知りたいので、全然、いいんですけど、
特に私個人は、人の素晴らしさという尺度を、選び出すジョークとかこだわり、捉え所、言葉運びの、おもしろみ。だけで判断しがちな、程度の低い人間なので、申し訳ないんだけど。
折角なら、こんな群像劇というか、インタビューで丸ごと色んな人間を素材で扱っていくのなら、もちょっと作家の色が出て欲しいし、出してると考えると、薄く感じてしまう。
俺のタイプじゃない映画だったかも。
ジャンヌディエルマン、いいのに。大好きなのに。当然、世界で一番みんなが大好きな映画ですから。
どれもこれも、
俺がユダヤ人女性じゃないばっかりに、
あまり気を惹かれないのかもな。
そういう実験作。
話の全体は面白いし興味深いけれど、
いちいち、盛り上がってきたところで、ちゃんと渾身のジョークが滑って、ブレーキかけられる感じだった。
神に祈りが届くかよ。
だから、過程を飛ばして喋りましたとかさ。
この作品の意義と、意趣の有無は別だしさ。

家族と離れたり、故郷を離れたり、助けられたり、死別、息子娘がいるいない。いなくてもいいじゃん。いない人の孤独を扱うと、ここに至るのは人間みんなそうなんだよって、いつまで経っても、大人になったらわかるって言われる。まじでムカつく。
俺もすでに、小僧どもに言っているし。

精神病と、ノイローゼの違い。
2+2=5、2+2=4に耐えられない

アッシュトゥーアッシュ
死んでいるのになぜ生きる?
記憶のために生きるのか?
不満や質問だらけ。みんなみんな。みんなよ。

ただ星も月も美しい、ジャストフォーリビング
生きてるんだな。にも、落ち着きたくはない。
いつ見たって、当たり前だから。
忘れがちだけど、当たり前だから。
当たり前だから、忘れがちだけど。

速報、新聞とは常に過去なのだとして、
最速の現在は、俺の目ん玉。
画面から抜け出してみろよって、
皮肉ですね。
よく覚えたなと肉の名前を。
世間知らずめ。
矢吹

矢吹