円柱野郎

ワルキューレの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ワルキューレ(2008年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

テンポ良く話が進み、飽きさせない作りの作品になっているとは思うんだけど、如何せん“ヒトラーがいつ死ぬか”については周知の事実なわけで、その点がサスペンス映画というジャンルにおいて不利かな。そんなわけで、やはり観ていても最も緊張しているのは映画の中のキャラクター達ばっかりで、観客であるこちら側はそこまで緊張感が上がらなかった。“ヒトラー”という常識を描いている以上は仕方がないけど、これがエンタメ寄りのサスペンスではなく、もうちょっと人間の内面を掘り下げた演出だったら違っていたかもしれない。
主人公のシュタウフェンベルク大佐を演じるのはトム・クルーズ。正直ちょっとイメージが違う気がしなくもないが、まあ無難ではある。それよりも個人的には脇を固める主人公側の俳優陣が豪華で驚いた。恰幅の良くなったケネス・ブラナー。今回はちょっと気弱なビル・ナイ。「ヒトラー 最期の12日間」でも印象深かったクリスチャン・ベルケル。トム・ウィルキンソンにテレンス・スタンプ。いやあ、見応えのある布陣ですわ。案外、彼らの共演が観られただけで満足しちゃっている部分もありますw
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