ふき

ランボー/怒りの脱出のふきのレビュー・感想・評価

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)
4.0
ランボーシリーズの二作目。

前作で前面に出ていたランボー個人の事情は背景に回り、本作では「ベトナム戦争の捕虜の奪還」という戦争アクションに撤した作りになっている。メイキングのタイトルが「We Get to Win This Time」であるように、ベトナム戦争に敗北したアメリカ国民の「今度は勝つ!」という要望を汲み取ったせいか、内容が「強いアメリカ」のプロパガンダに振れすぎているような気もする。
とはいえ前作でランボーのパーソナリティを理解した上で本作を見れば、「特殊部隊の仲間を失ったランボーに与えられた救済」ともいえる内容なので、ランボーの物語もきちんと進んでいるといえるだろう。様々なものを失ってきたランボーが、ようやく自分を「エクスペンダブルじゃない」と言ってくれる人を得たところからの、憤怒の灯った目で敵を皆殺しにしていくクライマックスは凄まじい。アクション映画ではあるが、本質的にはやはりヴァイオレンス映画だろう。

まあ、思考回路を停止モードでポップコーンを進める分にはまったく問題ない。
裸! タンクトップ! バンダナ!
ナイフ! 弓矢! マシンガン!
ヘリ! ミサイル! 爆発!
控えめに言っても「Awesome!」と叫びたくなること請け合いだ。

いやマジ、何回吹っ飛んだよあの小屋。あきらかに収容所の小屋の数より多いよな、と思ったら、メイキングで「別のアングルから撮影した同じ小屋の爆発を何度か見せた」だって。そりゃああなるわ。
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