矢吹

鮫肌男と桃尻女の矢吹のレビュー・感想・評価

鮫肌男と桃尻女(1998年製作の映画)
3.8
ほんとにリズミカルで、スマート。
オープニングもかっこいい。
ファンキーヤクザのゴタゴタに、1人立ち向かい、逃げるワイルド忠信。
スピーディーな展開に合わせて、コロコロ動くガンショットガンショット。
そして、なぜか一貫している、ウェスアンダーソンすぎる受付も、カッケェカッケェ。
なんか、カタカナ、多いな。
別に国語じゃないからいいよなって。
でも、こういう映画っす。
すげえしっくりきてる、自分で。

ヤクザを演じる、イカれた青年たちがね、
浅野忠信、寺島進、高杉亘、津田寛治、森下能幸。
岸辺一徳、BoBA表記の田中要次。
ついでに金髪サイコの鶴見慎吾が、KINGの風格。
もはや元ネタの一つなんじゃねえかって疑う。
今、調べたらアマギンとコロ助を混ぜてるらしくて、別に違うっぽいけど。まあそれはいいよ。
そんなね、今のスーパースター、大御所たちの、ほとばしる荒々しさと、若々しさが、
この作品を、掘り起こして包み込む。
暴れん坊たちのぶつかり合いって感じかな。
ワンピースの、ロックス海賊団とロジャー海賊団の過去の戦いみたいな、高揚があるよ。
こんなもの、公開当時に見るのとは、
全然気分が違うんだけど、
そんなん言い出したらキリないけど、
そう言う背景が、特に、味付けとしてはめっちゃ機能させられる映画だよねって。
今を生きていて、ラッキーってことでいいね。
それでいうと、仁義なき。
世代的にはこっちが身近。
それで言うと、中学の時に見とけばもっとよかったかもな。アンラッキーやんか。

勝手に、少女漫画原作かと思ってた。
なんでやろか、岡崎京子の流派の人かなみたいな。タイトルかな。デザインかな。
清純な逃避行と言われる、ボニーとクライドと言われる、そういうタイプの流れですから、
いいものはいいものですし、
一応仕掛けもちゃんとある。
ハイテンションハードボイルドムービー。

んで、色んな勢いで酒かっくらって、ツマミも肉も魚もいただいて、満腹ベロベロの状態で、送り届けられる。
エンディングの「room」。
Dr strange love。さん。
勉強不足で、知らなかったんだけど、いい名前ですね。ですよね。埋めた人たちなんだ。
この曲が、全部締めるから。
安心してくださいね。
このスープ、ラーメンのために、
飲む酒も、生きる努力もあるだろうから。
三十一文字。汁。
みそひともじる。じゃん。
これは俺が埋めました。
矢吹

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