樽の中のディオゲネス

シン・シティの樽の中のディオゲネスのレビュー・感想・評価

シン・シティ(2005年製作の映画)
5.0
 本作は、原作のコミックを再現しているらしく、モノクロを基調とした映像で、ストーリーはキャラクターのモノローグで進行していきます。モノクロ映像の中でも、たまに出てくる赤や黄の色が映えて、独特の世界観をつくっています。モノローグも(吹き替え版で観ましたが)、ハードボイルド小説のような語り口で、カッコいいですね。
 なにより、キャストがとても豪華。とりわけ面白かったのは、クライブ・オーウェンとミッキー・ロークです。オーウェンは、「クローサー」という映画で、ガマガエル顔(注:映画の中で自虐しているのですよ)のヘンタイ野郎を演じていたので、本作のような二枚目を演じているところが魅力的です。一方ミッキー・ロークはガゼン二枚目でしょうから(「ランブルフィッシュ」のモーターサイクルボーイをcheck out!)、彼が本作の醜い大男を演じているギャップもまた、楽しいです。
 とてもカッコいい映像とセリフなのですが、やっぱりロドリゲス氏はふざけちゃうんですね。もしかしたら原作がふざけているのかもしれませんが、整形の副作用で全身真っ黄色になってゴミみたいな異臭を放つようになったとか、この映画のパッケージからは想像つかないですよね。
 次作を観なくては。