映画大好きザウルスくん

ボイリング・ポイントの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ボイリング・ポイント(1993年製作の映画)
2.2
囮捜査中に相棒を殺されたスナイプスは犯人グループへの復讐を誓う…。冒頭のドアを蹴破るシーンでどう考えてもやりすぎな跳躍力を見せたスナイプスに「こりゃいい映画になりそうだ〜🤤」と期待を募らせてしまったのが運の尽き、その後アクションシーンはほぼ皆無でした…。

この映画率直に言ってアクション映画じゃない!アクションまでの流れは完璧なのに肝心のところでアクションが全くない!正確に言うと序盤と終盤に数発撃つくらいの銃の使用はあるけれど、その程度のモノをアクション映画とは呼ばないし全体を通して死人が少なすぎる!勝手にスナイプスのアクションに期待してしまった僕が悪いのでしょうが、スナイプス主演でこのストーリーなら間違いなくアクション映画だと思っちゃうじゃん…😢

恐らく本作の見どころはスナイプスと2人組の犯人(デニス・ホッパーとヴィゴ・モーテンセンという謎に豪華なキャスティング)によるそれぞれの恋人との関係を描いたドラマパートです。危険な仕事に囚われる男たちの悲しき恋愛模様が描かれる辺りはめちゃくちゃよく言って後の『ヒート』(95)に似ていたり、ヴィゴ(後の『ロード・オブ・ザ・リング』(01〜)のアラゴンですよ!?)が演じる若いヒットマンの恋愛からは『俺たちに明日はない』(67)のような「アメリカン・ニューシネマ」的な匂いも感じられました。まあ、めちゃくちゃよく言ってですけどね。70年代風にしてはカーアクションがないし、80年代風にしては大爆発がないし、90年代風にしては格闘がないしで、結局どの時代に持って行っても中途半端で退屈な作品になるんだと思います。ラストにスナイプスが殺しを楽しんでいるヴィゴを本気でボコすようなバトルをしてくれていたらどれだけ救われただろうか…。

強いて言うなら曲だけは良かったのですが、この本編のテンションにピッタリなしっとりとした曲なので聴く度に悔しさが込み上げてきてしまうのが残念なところです。本作の渋さを楽しめるという強者がいましたら連絡お待ちしております😇