ずが

他人の顔のずがのネタバレレビュー・内容・結末

他人の顔(1966年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

安部公房&勅使河原宏の失踪三部作の2作目。1作目の砂の女に続き、素晴らしい映画でした!

顔を失った主人公が他人の顔を型どったマスクをするのだが目的は妻を誘惑する事。この行為が危険な三角関係を生むという医者の忠告が興味深い考えでした。だが実際は奥さんに近づくもバレており結果的には上手くいかず失敗。医者を殺してやはり誰でもない顔で街に消えていくんだろう。そして、主人公は失踪した事になる。

勅使河原宏監督の面白い部分は所々に不思議なカットを挟んでくる所。特に病院のシーンはクリアな什器に陳列された標本や道具、後半では奥に鼓を叩く人が写り込むなどストーリーには絡まない部分で個性を出してきていて楽しめた。

そして顔に傷がある女性のシーン。女性は自分の顔を受け入れたまま自決を選び、主人公は他人の顔で生きていくのが対称になっていて印象的でした。
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