観終わってコレは凄い映画を経験したなぁ！と。
主人公ジョンドゥは、適応障害なのか？でも、イノセントでもあり、どうも刑期を終えて出所したばかりなようだ。一方のコンジュは重度の脳性麻痺。でもなんか家族の様子がオカシイ。そして、鏡の光で妄想ばかりしている。ボクは仕事でコンジュみたいな子と接した事があるのだが、身体が動かないだけて、思考や感覚は健常者と何ら変わらないんだよね。
最初のジョンドゥの行動は最低だが、その後何故かコンジュは彼を頼りにする。それは、恐らく自分を人間扱い、いや（それが無様な未遂であっても）オンナとして扱ったからなんだろう。
コンジュの兄と兄嫁、そして隣人。ジョンドゥの兄や家族は実はみんな訳ありと言うか、実は誠実な人達ではないが、コンジュはそれを訴えるすべを持たず、ジョンドゥはそれをあまり感じてはいない。
そして、２人はだんだんと距離を狭めていくのだこ、この２人が親密になればなるほど、嫌な予感しかしない。
そして、物語は最悪の形でクライマックスを迎えるが、ラストのシーンはほんのかすかに希望の光がみえる。
主演の２人の演技、特にコンジュ役のムン・ソリが圧巻。時々挟み込まれるもしも自分が健常者だったら！の長回しの妄想シーン。地下鉄のホームでの場面では涙が止まらなくなった。
未見の方は是非一度。
