コーカサス

三つ数えろのコーカサスのレビュー・感想・評価

三つ数えろ(1946年製作の映画)
4.1
私立探偵フィリップ・マーロウは金持ちの老人から末娘を脅迫する書店主を探るよう依頼される。
マーロウの調査が始まると同時に、姉の不可解な行動と殺人事件が重なり、物語は二転三転していく。
レイモンド・チャンドラー原作の「大いなる眠り」をハワード・ホークス監督が忠実に映画化したハードボイルド・ミステリーの傑作である。
ボギー演じる探偵フィリップ・マーロウは『マルタの鷹』のサム・スペードと並ぶ当たり役で、以後タフでクールな男のイメージを決定付けた。
そんなボギーと“ザ・ルック”と呼ばれた美しき眼差しローレン・バコールとの掛け合いは「どこまでが芝居か?」分からなくなるほど。
手足を縛られたボギーに、火をつけた両切り煙草を吸わせるバコール。
なんて絵になる二人だろう。
ハードボイルドも、惚れた女にはさらり愛の告白、犯人を前に拳銃を持つ手が震えるなど、意外と人間臭くて魅力的だ。
勿論、スーツとソフト帽、煙草の吸い方は相変わらずカッコいい。

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