slow

かいじゅうたちのいるところのslowのレビュー・感想・評価

3.2
【悲しみをなくすにはどうすればいい?】

この作品は年齢や経験によって
ちがう感じ方をするハズ。

【子供の目線】で見ると、
"子育ての難しさ"が理解できる
"親"への疑似体験が出来るし、

【親の目線】で見れば、
「子供の時はこう考えてたのか…」と
自分の幼少時代を遡る
心の疑似タイムスリップが出来る♪

観る前は子供向けと思ったけど
全然違ったw

ジャンルはファンタジーだけど、
出てくる島は"普通"の島…
辺りは森と砂漠と岩が広がるのみ…
そこで何をするのか、

本編は少年の【無意味な行動】が
ずっと描かれる。
取り留めの無い事で親と喧嘩し,
家出中に着いた島で出会った
かいじゅう達と【無意味な遊び】を
永遠とするだけなのだが、
不思議と最後まで見てしまう…w

この作者は子供をよくわかってる!

楽しさを追求する無邪気さ、
除け者にされて嫉妬する苛立ち、
意見の食い違いから,暴力や破壊で
自分の主張を訴える暴走行為など、

喜怒哀楽の激しい子供が、
自分の生き写しであるかいじゅう達を
見て心を入れ替えるのは
良い教育法だと思うし、
絵本だったらイイ話と感じてた!
けど映画で伝えるにはいささか
深みを出しすぎたように感じた。

ドラマを深く掘った結果、
彼らの島がその後どうなったのか、
めちゃくちゃ気になったし、
少年の行動が身勝手に思えて
あの決断で少年が嫌いになった…。

ラストは涙が出そうになったのに
でなかった…Σ(-∀-;)
悲しげなかいじゅう達と違って
明後日の方を見つめる少年に
感動のキャッチボールが合わず、
出かけた涙が思わず引いてしまった…

お涙頂戴は大ッ嫌いな私ですが、
こればっかりは涙出したかった!
こんな気持ち初めて…!ww

少年は嫌いになりましたが、
哀愁さを漂わせながらも
人を食べようとする
かいじゅう達のキャラは好き(ノ´∀`*)♪

あの島で彼らは
不毛な争いやごっこ遊びを
未だに続けてるんだろうか…
あの"楽園"は完成したのかな…
気になる…ρ(・・、)
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