健一

炎のランナーの健一のレビュー・感想・評価

炎のランナー(1981年製作の映画)
5.0
1981年 🇬🇧映画 カラー作品

第54回アカデミー賞
最優秀作品賞
最優秀脚本賞
最優秀作曲賞
最優秀衣装デザイン賞 受賞。

私の大好きな作品です。
この映画が嫌いな人なんて居るのでしょうか?
ヴァンゲリスが奏でるメインテーマ。
100回聴けば 100回涙がでる。🥹
'80年代、本作鑑賞後 ウォークマン片手にこの曲聴きながらマラソンしだす人が急増しました。
もちろん 私もその一人です(笑)。
「ロッキー」を豚骨ラーメンに例えるなら本作は あっさり醤油ラーメンと言ったところでしょうか。
「ロッキー」とは対照的に静かで みずみずしい演出が心に沁み入る名作です!

ユダヤ系の青年ハロルドとイギリスの牧師の家に生まれたエリック。
二人は人種や偏見を越えて深い友情で結ばれていく。
二人の青年がオリンピックで優勝するまでを描いた感動作。

この年の🇺🇸アカデミー賞でウォーレン・ベイティの大作「レッズ」や「レイダース 失われた聖櫃」のようないかにもアメリカ的な大作 娯楽映画がノミネートされた中で こんなにシットリとしたイギリス映画を作品賞に選んだ事に感銘を受けた。
本当に🇬🇧らし〜い作品。過去作品賞受賞作の中でも 五本の指に入る私にとって 大切な作品。

実際の出来事を映画化しているのだが 脚色している部分はかなりある。
人物写生の描き方や映画の中で描いている事と実際には違う所も何ヶ所かあり あまりにも美化し過ぎと感じる所も正直 多々ある。
しかし 二人の青年の友情 競技にかける熱い想い。スローモーションで描く 躍動感あるレースシーン。海辺を走る若き選手たち。
それらを全て包んでいるヴァンゲリスのメインテーマ。
強引な脚色なんて どうでもよくなる。
かなり事実とは違う実話物なのに脚本賞を受賞しているということは つまりそういうことなのだろう。
『一本の映画』として純粋に堪能して欲しいという事だし 実際本当に心奪われてしまうのだから。

二人の青年ばかりにフィーチャーされて脇の人達がかなり 薄味で描かれているのが少し残念だが、そんな中でも異彩を放っているのがハロルドのコーチ役を演じたイアン・ホルム! 彼の演技が本当に素晴らしい。
なぜ彼にオスカーをあげなかったのか ここだけ今だに信じられない。

2〜3年おきに見返したくなる作品。
まだ見たことないかた。
損してますよ!
世界が認めた名作です!



TSUTAYA JR板橋駅前店にてレンタル。
😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

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