これはすごいねー💦

全く観てるこっちの着地点の予想を、

最後の最後まで定まらせてくれない。

はっきり言って怖いです。ホラーやスプラッターではないのに。



観るきっかけは『ベティブルー』のベアトリス•ダルさんと、

『ニキータ』のアンヌ•パリローさんが出てるってだけで決めた(笑)

この2人で面白くないわけがないって(笑)



サラッとあらすじ

妹のアリス（アンヌ）は絵描きさん。

やっとパトロンもつき、少しずつ売れ始めた。

そこへ、最近知り合った彼氏のフランクがいきなり引っ越してくる。

拒んだが、初期の燃えるような恋が止まるわけもなく、同棲することに。

すぐそこへ、姉のエルザ（ベアトリス）が、家族をほっぽり出して、妹のアパートに転がり込む。

アリスは嫌がることもなく、

むしろ、いつまでもいててもいいのよとエルザに言う。

そんなことで、三人の同居が始まり、

運命が悪戯に交錯していく。




内容はね、ネタバレなっちゃうからあまり言わないけど、

もうベアトリス•ダルさんの演技が、

脳みそを完全にもっていく！！

美人でスタイル良くて、気だるくエロくて、

優しくて、狂乱で、聡明で、策士で、

さまざまな表情を見せてくれる✨



あー、なるほど、こうなってこうなるのねーって思ったら、

姉がぶち壊し、

あー、やっぱりこうかーって思ったら、

妹が一線越えれなかったり、

彼氏が狂ったりと、

もう怖い💦ヒヤッとする



フランス映画🇫🇷って、

サラッとエロさ入れてきて、

度肝抜かれてるのに、平然と話が進んでいく。

たぶん、日本人ってうぶなんやね(笑)



フランス映画🇫🇷ハマりそう✨

『泣き濡れた妹の横に
裸の私を並べ
あなたは見比べる
胸や腰を』

絶対ただの姉妹の交わす視線ではないやろー
って思ってたら、やはり。

エルザ姉さんの旦那さん、
あんな大人しそうな雰囲気纏っているのに
すぐに女性に手を出す、というのが
どうにも想像し難かったが、

まあそれはそれで
現実味があり生々しくて良いですね（え）

浮気性な夫を持つ単なる主婦の姉と、NY進出の夢が叶いそうな新進の画家である妹の愛憎劇。
レズビアンぽいコピーが目立つけどそういうものではない。
共依存…なのかなと思う。

エキセントリックで何処かヒステリックな姉が、前向きに夢を追っている妹を追っかけ回しているように見えるけど、妹もまた姉を恐れながらも受け入れてしまう共依存関係。

姉の事情が何によるものなのかはわからない。浮気性の夫のせいか、絵を描くことを諦め主婦という枠に収まることが出来ないからか、自分が諦めたことを自由にやっている妹への嫉妬からか、単にそういう性分なのか、それら全部とそれ以上の何かもあるのか。
おそらく「怖い姉と健気な妹」悪役は姉で妹擁護な意見の方が多そうだけど、私はこの姉をあまり特異には感じ無い。
少なからず共感出来てしまう部分があって、ベティー・ブルーのベティーも、この作品のエルザも、その激しさは共通して痛々しく同情してしまう。

むしろ妹の方が私には縁のないキャラクターだ。

これは偏見ではないけれど画家とかアーティストていうのは普通じゃない。普通なんかじゃいられない。向き合う孤独というのは生やさしいものではないはずで、そこに自分を追い込んでいかなければならないし、生活していく上での社会性を失うわけにもいかず、そのバランスを保つこともまた想像を超えたストレスなはず。

共依存に陥るのもわかる。

共に時間を過ごした妹の彼氏もまた、ここに巻き込まれてしまう何か滑落した部分を抱えていたのかもしれないけれど、そこはプロボクサーの卵という背景からの想像でしか無い。

ベティ・ブルーのベアトリス・ダルと、ニキータのアンヌ・パリローの競演。

http://c-cross.cside2.com/html/a10ka005.htm
こちらの評論家の解説がおもしろい。

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