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フォレスト・ガンプ/一期一会のiroのレビュー・感想・評価

4.0
一言で言えば「生き方」を描いた作品。ただロバート・ゼメキス監督も述べているようだが、主人公のガンプが体現しているのは「古き良きアメリカ」の生き方である。古風な日本男児の姿勢にも通じる部分があるかもしれない。

一方でヒロインのジェニーは反戦活動やドラッグに傾倒し、ガンプとの関係を行ったり来たりと不安定でやや身勝手に動いている様にも取れる。ただそれはこの映画が描いた1950〜80年代のアメリカの二面性、正にそのものだろう。古い価値観と新しい価値観が分裂含みながらもお互いに作用しあっている。ガンプとジェニーは間違いなく2人でひとつなのだ。

ところで、幸運とはどうやって掴むのだろう。この映画の回答は、理解のある周囲、愚直なまでに真正面から物事を取り組む姿勢、そして律儀さ、である。一見、説教臭くなるワードのオンパレードだが、それがそうならないのは数々の魅力的な登場人物達によって、絶えずガンプとの間に相対的・客観的な感覚を入れ続けたからだろう。

ちなみにヒロインを演じたロビン・ライトは『ハウス・オブ・カード』のクレア役でも有名。
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