ひでやん

フォレスト・ガンプ/一期一会のひでやんのレビュー・感想・評価

4.4
再鑑賞。

バス停のベンチに座る男は、隣の女性に自分の半生を話しはじめ、時は幼少期へと遡る。

知能指数が人よりも劣り、背骨が曲がっている影響で脚装具がなければ歩けなかったフォレスト・ガンプ。そんな少年に天使が舞い降りた。

彼女の名はジェニー。いじめっ子に追われるフォレストの脚に天使は魔法の言葉をかけた。「走って」

脚装具をはじき飛ばしたその脚は激動の時代を駆け抜けていく…。

フットボールのスターになり、戦争の英雄になる。卓球の才能を開花させ、エビ採り船の船長になり、大陸を走り続けて横断する。

現実はそんなにうまくはいかない。だけど、ありえない奇跡を楽しむのが映画だ。ジェニーの姿をした天使は、彼に奇跡をプレゼントする代わりに自分が不幸になっていくようだ。

天使は何度も彼の前に現れ、そして消える。オープニングで彼の靴に着地した天使の羽は、役目を終えたようにラストで空へ舞い上がる。

純粋で真っ直ぐなフォレストは数々の奇跡を起こし、出会う人々に幸福をもたらす。米国史を織り交ぜながら描いた彼の人生に心が温まった。

そして、もう一人、ダン中尉の人生が感動的で、色々と考えさせられた。

名誉の戦死を遂げるはずが、その命を救われ、無様な姿を嘆くダン。

戦争で落とす命にどんな意味があるのか?両足のない人生にどんな意味があるのか?

食べてさえいれば人は生きられる。生きてさえいれば笑う事ができる。二人で船に乗るシーンが一番じんときた。
ひでやん

ひでやん