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ぐるりのこと。のピエロのレビュー・感想・評価

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
4.3
木村多江さん、リリーフランキーさんの演技が素晴らしい
柄本明さんの演技も味があって良い

一つの夫婦の、いくつもの家族の愛のお話。
何がいいってこの夫婦の関係
時にふざけ時に真剣に、相手を理解できなくても真面目に向き合うこと、欠けている部分をお互いが埋めるように愛を育むこと。
平凡でも幸せだと思えること

カナオがしょうこの肩が下がった服を戻す何気ない1シーンがお気に入りです
正直リリーフランキーって胸糞悪い人間役のイメージがなんか強くてあまり好みじゃなかったけど、かっこよかった
木村多江さんも鬱になる妻っていう難しい役なのに自然体でリアルだし、なによりかわいかった。

人の体温や温度を感じられる、邦画っていいなぁと思える作品でした

法廷画家のカナオが傍観席に座りあらゆる時代の事件を写す
ここにも時代の流れを感じる
加瀬さんの凶悪殺人犯、目の動きとか話し方とか脇役でもインパクトが強くてすごかった!

夫婦喧嘩、掛け合いが面白くて飽きなかった
あとたまに聞こえる音楽とエンドロールに流れるAkeboshiのPerunaって曲すごく良かった

『生きてるだけで、愛』と結びつけたいわけじゃないけど
個人的に似てる部分があるなと思った
”生きてるだけで大したもん”という台詞が心に残った
ほんとにつらいとき、無理に分かろうとするでなく、優しい言葉をかけるでもなく、手を伸ばして見つけてくれる人に出会えたらいいな~

またきっと大きくなって見てみようと思う
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