コーカサス

パンダコパンダのコーカサスのレビュー・感想・評価

パンダコパンダ(1972年製作の映画)
3.5
1972年、日中国交回復を記念して中国から贈られた二頭のパンダは日本に空前のパンダブームを巻き起こした。
その愛くるしい“カンカンとランラン”を一目見ようと、まだ幼かった筆者も両親と妹と共に上野動物園へ足を運び、長蛇の列に並んだものだ。

そんな日中友好とパンダブームに合わせて企画された『パンダコパンダ』は「東宝チャンピオンまつり」でゴジラの併映作として上映された。

監督は高畑勲、作画監督は大塚康生と小田部羊一、原案・脚本・画面設定・原画は宮崎駿が担当し、『となりのトトロ』の原点と云われている。
また高畑・小田部・宮崎はのちに『アルプスの少女ハイジ』と『母をたずねて三千里』で、さらに緻密な世界観を作り上げるのだが、その先駆け的作品とも云えるだろう。

中山千夏が作詞を手掛け、水森亜土が唄う印象的な主題歌と、のちにハイジの声を務める杉山佳寿子をはじめ、熊倉一雄、太田淑子、山田康雄といった豪華声優陣は勿論、劇中ではオバケのQ太郎やひろしと京子(「ど根性ガエル」)、ルパンといったスペシャルゲストも出演しているのでお見逃しなく。

39 2021