anzu

ファニーゲームのanzuのレビュー・感想・評価

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.5
生涯忘れられない作品になると確信しています。観てから随分経っているのに、何度も思い出してしまう。

不条理な暴力…何かを考えさせられる。
鑑賞後は衝撃を受けすぎて、監督のコメントなどを漁ってしまった。

今作は、映画などで悪役が殺されたり、ホラーで人が痛めつけられているのを観て楽しんでいる視聴者を客観的に描いているのではないだろうか。
人気なアクション映画などでは人の死を軽く描いていたりするが、誰も気に留めることはない。

怪しい2人組のゲームの楽しみ方も普段観るサスペンスの犯人とは違って、人間味のなさに違和感を覚え、作品全体が独特な雰囲気で包まれていく。

弄ばれている家族の表情も凄まじく、殺人後の間の取り方もたっぷり時間をかけ、今まで出逢ってきた映画の殺人シーンとは全く違う見せ方。同じ命を奪うシーンでも見応えある。

この監督にとても興味を持ってしまい、すぐに同じ監督の「ファニーゲームU.S.A」も連続して鑑賞したが、ここまで忠実なリメイク版は初めてでこれまた衝撃。違うキャストだが内容は全く同じで、セリフも演出もほぼ同じ。

リメイク版だと個人的に好きなマイケル・ピットの演技が観られて満足でした。

ジャンルとしてはサスペンスが一番好きで色々と観てきたのですが、間違いなく常軌を逸してる作品です。
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