監督はピンク映画出身の山本晋也であるが、個人的には深夜番組のレポーターというパブリックイメージがある。赤塚不二夫が企画、脚本として携わっているため、いつかは観なければとクリップしていた映画である。
昭和スラップスティック・コメディが今の時代には響かず、残念ながら失笑すら感じることができなかった。また技術面ではセリフによるアフレコが前に出てしまったためなのか、冷たくみえてしまい臨場感を味わえなかった。
所ジョージ、アルフィーの坂崎、ビジーフォー時代のウガンダや実は筋肉質であった榎本明などミュージシャンや劇団俳優がてんこ盛りではあるが、多すぎて使いきれていない面もみられた。
たこ八郎やデビュー時のタモリなどは当時赤塚が面倒をみていたタレントを使うあたりは赤塚の人の良さがうかがえる。
後半からタモリが登場して役柄としてはウェイター役ではあったが、ハナモゲラ語を基本とした四カ国語麻雀のような先鋭的な芸を期待していたが、ただ台本をなぞっただけで少しもの足りなさを感じた。
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