そのじつ

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女のそのじつのレビュー・感想・評価

3.8
米版とくらべてみると、やはり米版の方がエンターテイメントとして綺麗にまとまっているし、役者がキレイだ。けれど原作小説のファンとしては、スウェーデン版も捨てがたい。リスヴェットとミカエルの関係がうまく表現されているし、原題の「女を憎む男」の落とし所がキチンとある。シリーズ続編への伏線も入っているし、シナリオ的には言う事ナシです。

猟奇事件の残酷性がビジュアルでバーンと出て来るし、暴行や刺青のシーンも米版より痛そうだった(ので飛ばしながら見た)。

米版も原作にぴったりなロケーションだったが、本作の車で移動するシーンに映し出される風景がさりげなく美しく(「これみよがしに」じゃないところが良い)水辺の風景の色彩の淡さがなにげに清々しく、これは米版には出来ない感覚かもしれない。

なによりニクヴィストがミカエル役にぴったりだった。「カッレくん」の異名がハマる。百戦錬磨の記者の風情を持ちながら、明るく澄んだオーラを出している。ダニエル・クレイグはどう見ても根明に見えない。
この原作でもう1バージョン作って貰えるなら、ミカエルの尻軽ぶりが表現されているものを期待する。ほぼ来るもの拒まず、女を受け入れ癒す男ミカエル・・アバズレ天使を男性が夢見る気持ちがわかった。

ノオミ・ラパスは木村佳乃に見えてしょうがなかった(^^;)
そのじつ

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