つかれぐま

大人は判ってくれないのつかれぐまのレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
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"The Fabelmans"の予習に。

少年のプチ家出に始まり、軽い犯罪に手を染め、あれよという間に感化院に放り込まれてしまう。少年の置かれた環境は悲惨この上ないのだが、楽天的というか、不思議なほどに軽快な演出。

トリュフォー監督の自伝と後から知る。
なるほど自分のことだからこんな演出ができたのか。そしてこんな不幸な出自の話にも関わらず、映画が作れるという喜びのほうが勝っている。そんな映画愛が滲み出るトリュフォーのデビュー作。

スピルバーグがトリュフォーを敬愛しているのは有名な話。彼の少年時代の環境もこの映画(つまりトリュフォー)に似ており、来年公開の新作 "The Fabelmans"が本作同様に少年時代の自伝とのこと。きっと熱いオマージュが捧げられることだろう。