michiko

耳をすませばのmichikoのレビュー・感想・評価

耳をすませば(1995年製作の映画)
3.5
いや〜、本当に良い。
そう思う自分は82年生まれ。

公開当時は13歳。
進路なんて全く考えていなかった所以、小説書きやましてやバイオリン職人で留学とか別世界でバカバカしかった。そして「結婚」のセリフと大好きという告白で唐突に終わるエンディング。その大人なのか子供なのかよく分からない愛情表現も意味不明で嫌いだなと思っていた本作。だけど今見ると、そのキラキラとした原石がとても美しくて、若い少年少女が背負う重圧としては重過ぎて、それでいて等身大の色恋模様にドキドキして、中学生の夢に勇気を貰い、なんとなく涙ぐんでしまう、不思議な作品に成長していた。

主人公が小説を書き上げ、初めて見せたお爺さんに「よく、がんばりましたね。あなたはすてきです。」と言われ、溢れ出す涙。今ならよくわかる。不安の中がむしゃらに走った後にかけられる承認の言葉は、全てをほぐすチカラがある。泣いちゃうよね、そういう時は。

主人公にも共感できるし、親の目線で見ても楽しい。次回はもっと理解できる感情が増えるかもしれない。今度のTV放送の際は子供達は理解できるだろうか。また放送する日が楽しみな作品である。

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(過去レビュー)
頑張っている少年少女をみると胸が痛くなる。
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