健一

アメリカン・ビューティーの健一のレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
5.0
ほおっ。やっと 4ケタ いきました。

レビューというより むしろ私の日記に近い 超くだらないレビューに いつもいいね👍 またコメント下さる皆様、本当に感謝しております。ありがとうございます😊。

今回1000本目という事で、私が映画館で観た 1000本目の作品を再鑑賞しました。「アメリカン ビューティー」です。

アメリカンビューティー。
美しきアメリカ🇺🇸。
努力すればどんな夢でも叶う国。
アメリカンドリームを求めて異国の人々が押し寄せる国。
本当にそうだろうか?
美しさ は うわべだけ。
仮面の国 アメリカ🇺🇸。

ただ本作のタイトルは『美しきアメリカ』の意味ではなく アメリカンビューティー とは主人公の妻が自宅の庭で育てている 薔薇🌹の品種の名前 の事です。
このタイトルを付けることで アメリカ社会に痛烈な皮肉を利かせているワケです。
『豊かな家庭の象徴』として自宅の庭に薔薇を植えるアメリカ中流家庭の人々。
同時に『官能の象徴』とも言われ この魔力によって ごく普通の中年男が少しずつ壊れていき 同時に覚醒していくシニカルドラマ。
コメディのようであって 幾多に重なる悲惨なストーリー。
だが、救いもある。愛と美に溢れた 極めて完成度の高い、私にとって『20世紀最後の最高傑作!』
文句のつけようがない。私にとって100点満点💯の映画。
夫、妻、娘の闇。
隣人、友人、同僚の闇。🇺🇸の闇。
この一件 重たくなりがちなテーマを とてもライトに シニカルに ユーモラスに描いている。
このキャラクター達の描き方、構成の上手さ 演じる役者たちも 一人残らず素晴らしい!
もう、『映画』として完璧です!
特に私は 夫と妻が ブチ切れまくる食卓のシーン、ビニール袋が風に舞う映像を若いカップルが見ているシーンが大好き!(映画史に残る名シーン)

監督は「007/スペクター」「1917」のサム・メンデス。
本作が監督デビュー作で いきなりアカデミー監督賞を受賞した 超才人!
彼の才能が全編に渡って大爆発しています。
本作で アカデミー主演男優賞を受賞したケビン・スペイシーも凄かったが、私はどうしても 本作で妻を演じたアネット・ベニングにオスカーを挙げて欲しかった。
彼女の奇っ怪な演技がこの作品を成功へと大きく導いてくれている。

万人ウケする作品ではないのかもしれない。
本作観て 不快に思う人もいるかもしれない。
この主人公の男を『不幸な男』と思う人もいれば、『彼のようになりたい。』と思う人もいるはずだ。
『彼』は世界中の何処にでもいる。
普通の男。中年で夫で父親。
この男は 私かもしれないし、貴方かもしれない。
貴方の夫かもしれないし、貴方の父親かもしれない。

改めて このタイトル。深い。


劇場公演時 2000年 5月
丸の内ピカデリー1
💺912席(当時)
客入り ?

今後とも末永く
よろしくお願い致します!
健一

健一